swiftとはどういったプログラミング言語？メリットやデメリット、おすすめの学習方法を解説！

アプリケーション開発やシステム開発にはさまざまなプログラミング言語が用いられています。

swiftもそういった開発に用いられているプログラミング言語の1つで、将来性の高いプログラミング言語として注目されています。

では、swiftとはいったいどういったプログラミング言語なのでしょうか。

この記事では、swiftというプログラミング言語の特徴や注目されている理由、メリット、デメリット、学習方法などについて解説していきます。

swiftとはどういったプログラミング言語で、どうやって学習していくのがいいのかわからなくて困っている方はぜひ参考にしてみてください。

そもそも、swiftとは？

そもそも、swiftとはApple社がiPhoneやMac、Apple TV、Apple Watchなどのアプリケーション開発を行うために作ったプログラミング言語です。

Apple社は元々自社のオリジナル言語として「Objective-C」というプログラミング言語を持っていましたが、この言語が生まれたのが1983年と古く、より効率的に開発を行うために新しいプログラミング言語の開発が必要になったのです。

そのため、Objective-Cをはじめさまざまなプログラミング言語から着想を得て、新たにswiftの開発が始まりました。

swiftの開発が始まったのが2010年のことで、2014年9月に正式リリースされました。

そのため、現在広く使われているプログラミング言語の中でもかなり後発の言語となっており、他のプログラミング言語と比べるとまだ情報が少ないのが現状です。

しかし、徐々にswiftを使ったアプリケーション開発は広まってきており、今後習得するといいプログラミング言語として注目されています。

実際、一部の大学ではプログラミング学習の授業でswiftを取り入れているところもあり、今後他のプログラミング言語同様一般的な言語になって情報も簡単にネットで取得できるようになると考えらます。

swiftでできること

さまざまなデバイスの販売を行っていおApple社が開発したプログラミング言語であるswiftですが、swiftを使ってどういったことができるのでしょうか。

swiftを使ってできることは、次の5つが挙げられます。

iPhoneやiPad向けアプリケーションの開発

swiftを使うことで、iPhoneやiPadといったiOSが搭載されているApple社のスマートデバイス向けのアプリケーション開発が可能です。

iPhoneが世の中に出始めたころはまだswiftは開発段階で、Objective-Cを中心にアプリケーションの開発が行われていました。

その後、swiftが公開されると徐々にアプリケーション開発はObjective-Cからswiftへと移行されていったのです。

現在では、iPhoneやiPadといったスマートデバイス向けのアプリ開発の現場ではswiftが良く使われるようになっています。

MacBookやiMac向けアプリケーションの開発

iPhoneやiPadといったスマートデバイスだけではなく、MacBookやiMacといったmacOSが搭載されているパソコン向けアプリケーションの開発も可能です。

こちらも昔はObjective-Cを使った開発が主流でしたが、現在ではswiftを使った開発が主流になってきました。

将来的に、MacBookやiMac向けのアプリケーション開発の現場に入ろうと考えているのであれば、swiftを習得しておいたほうがいいでしょう。

Apple TV向けアプリケーションの開発

テレビと接続するだけで簡単に動画配信サイトの視聴などができるようになるApple TVですが、そのApple TV向けアプリケーションの開発も可能です。

Apple TV向けのアプリケーションにはテレビという大きな画面を活かしたゲームやフィットネスなどがありますが、そういったものもswiftを使って開発が行われています。

また、Apple TV向けにswiftを使ってアプリケーションを開発するときは、iOSなどにはない概念を制御する必要があるため、コーディング時の勝手がやや違ったりしてきます。

Apple Watch向けアプリケーションの開発

スマートウォッチとして人気の高い、Apple Watch向けのアプリケーション開発もswiftで可能です。

Apple Watchをはじめとするスマートウォッチやウェアラブルデバイスと呼ばれている端末はiPhoneやiPadといった端末と比べるとまだまだ発展途上の段階です。

そのため、今後アイデア次第では画期的なアプリケーションの開発ができるポテンシャルを持っています。

現在Apple Watch向けに開発されたアプリケーションの多くはswiftを使って開発されており、今後Apple Watchのさらなる可能性を広げるためにはswiftはなくてはならない存在です。

Webやandroid向けアプリケーションの開発

Apple社が開発したため、Apple社製品向けのアプリケーション開発にしかできないと思われがちですが、Webアプリケーションやandroid向けのアプリケーション開発も可能です。

swiftを使ってiPhoneだけではなく、android搭載の端末でも遊べるゲームの開発なども行えます。

swiftが注目されている理由

Apple社が自社のハード向けアプリケーションの開発用言語として作ったswiftですが、なぜ現在注目が集まっているのでしょうか。

swiftに注目が集まっている理由として、次の2つが挙げられます。

まだswiftを使って開発できるエンジニアが少ない

2014年に一般公開されたswiftは現状開発できるエンジニアが需要よりも少ない状況です。

そのため、必要されているエンジニアの数よりも足りない状況にあります。

結果swiftを扱えるエンジニアを求めている求人では待遇面がやや好条件になっていたりします。

また、フリーランスのエンジニアが増えつつありますが、そういった人向けの案件が現状swiftは多くありません。

しかし、そもそもswiftを扱えるエンジニアが少ないこともあって競争率が低いため案件を獲得しやすいこともあって注目を集めています。

これから学習を始めても差を縮められる

これからswiftの学習を始めても先に学習を始めた人との差を縮めやすいのも注目されている理由の1つです。

先ほども触れましたが、swiftは2014年に公開された比較的新しいプログラミング言語で、swiftを扱えるエンジニアが少ない状況です。

また、これから学び始める人も多く、そういった人たちと横一線のスタートが切れます。

つまり、他のプログラミング言語と比べると経験年数による優位性がありません。

こういったこともあって、これから学んでいくといいプログラミング言語としてswiftは注目されています。

swiftの持つ5つの特徴

比較的新しいプログラミング言語で注目を集めているswiftですが、どういった特徴を持つプログラミング言語なのでしょうか。

swiftの特徴として次の5つが挙げられます。

特徴①オープンソースコードである

swiftの特徴1つ目は、swiftがオープンソースコードだということです。

そのため、誰でもswiftを使って自由にアプリケーション開発を行え、編集も自由に行えます。

特徴②モダンなプログラミング言語

特徴2つ目は、swiftはモダンなプログラミング言語だということです。

モダンとは現代的という意味を持つ言葉で、モダンなプログラミング言語とはコードの読み書きがしやすいプログラミング言語のことをさします。

コードの読み書きがしやすいこともあり、swiftの学習は他のプログラミング言語よりも容易になっています。

特徴③処理が早い

swiftをの処理速度はこれまでのプログラミング言語よりも処理が早いのも特徴です。

swiftの処理速度は最大でObjective-Cの2.6倍、Python 2.7の8.4倍と言われていて、かなり高速度で処理を行えます。

特徴④Objective-Cとの互換性がある

元々Objective-Cにかわる新しいプログラミング言語として開発されたswiftですが、Objective-Cとswiftは互換性を持っています。

そのため、Objective-Cをある程度習得していれば容易にswiftに移行できるだけではなく、Objective-Cのフレームワークをswiftでの開発に活用できたりします。

また、C言語とも互換性を持っているため、swiftの中にObjective-CやC言語が混在していても問題ありません。

特徴⑤動作確認が行いやすい

swiftは作成したソースコードが正しく動作するか確認しやすいのも特徴の1つだと言えます。

swiftを使ったアプリケーション開発はXcodeというAppleが提供する統合開発環境を使って行っていきます。

そのXcodeにPlaygroundsというモジュールを導入することによってリアルタイムで実行結果を確認できるようになります。

リアルタイムで実行結果が確認できることで、効率よく作業を進められます。

swiftのメリット

モダンなプログラミング言語で、まだまだ扱えるプログラマーが少ないことから注目されているswiftですが、swiftを使ったアプリケーション開発にはどういったメリットがあるのでしょうか。

swiftを使ったアプリケーション開発のメリットは一般的に次の3つが挙げられます。

初心者でも開発しやすい

モダンで読み書きが他のプログラミング言語よりも簡単なswift使った開発は、初心者でも開発を行いやすいというメリットがあります。

swiftは直観的にプログラミングができ、自分で考えたアイデアを形にしやすくなっています。

そのため、アイデアさえあれば簡単にアプリケーション開発を行っていきやすいです。

メンテナンスがしやすい

swiftを使ったアプリケーション開発のメリットの1つに、メンテナンスがしやすいことが挙げられます。

swiftでは変数に何も代入されていない状態で開発者が許可せずにその変数を利用しようとするとアプリが強制的に終了するようになっています。

これは潜在的なエラーを持ったままアプリケーションがリリースされないようにするための仕組みで、エラーに繋がるような空の変数があった場合にすぐに見つけらるようになっています。

Apple社製品すべてのアプリケーション開発ができる

swiftを一度覚えてしまえば、Appleのすべてのデバイス向けにアプリケーション開発ができてしまうのもメリットの1つです。

一般的に、プログラミング言語にはそれぞれ得意とする処理が異なるため、アプリケーションの環境や使うデバイスによって開発に使う言語が異なるのが一般的です。

しかし、swiftはiPhoneやiPadをはじめとするApple社製のデバイスすべてのアプリケーション開発に対応しているため、一度swiftを習得してしまえばあらゆるAppleのデバイス向けアプリケーションの開発ができてしまいます。

swiftのデメリット

swiftを使ったアプリケーション開発にはメリットもあれば、デメリットも存在します。

swiftを使ってアプリケーション開発を行う際はデメリットもしっかりと理解したうえで行っていくことが大切です。

swiftを使ったアプリケーション開発のデメリットには次の3つが挙げらます。

常に情報のアップデートをする必要がある

デメリット1つ目は、常に情報のアップデートが必要であるということです。

比較的新しいプログラミング言語であるswiftは今もなおより良い物にするためにアップデートが頻繁に行われています。

アップデートが行われるとそれまでできていたことが急にできなくなることも少なくありません。

そのため、swiftを使ったアプリケーション開発でトラブルを少なくするためには、常に最新の情報にアップデートしていく必要があるのです。

需要がApple社に大きく依存している

デメリット2つ目は、需要がApple社に大きく依存しているということです。

Webアプリケーションの開発などにも使えるswiftですが、基本的にはApple社製品のアプリケーション開発に使うのが一般的です。

そのため、Apple社の方針転換などでswiftを使った開発の需要が減ってしまうことも十分考えらます。

今のところは今後もApple社の様々な製品向けアプリケーション開発に利用できるswiftですが、そういった可能性も十分理解しておく必要があります。

開発にはmacOS搭載のパソコンが必要

デメリット3つ目は、macOS搭載のパソコンが必要ということです。

swiftを使ったアプリケーション開発にはXcodeというAppleが提供するswiftのための統合開発環境を使って行います。

このXcodeはWindowsやLinaxといったmacOSでも動作しますが、やはり安定性には欠けてしまいます。

Xcodeを安定した環境で利用するためにはmacOS搭載のパソコンであることが必須なため、swiftを使ったアプリケーション開発は基本macOS搭載のパソコンにXcodeをインストールして行います。

もし、macOS搭載のパソコンを持っていない場合は、搭載されているパソコンの用意が必要です。

swiftのおすすめ学習方法とは？

ここまでswiftとはどういったプログラミング言語なのか解説してきましたが、実際にswiftについて学んでいく場合はどのように学習を進めていくといいのでしょうか。

swiftの学習方法としては、次の4つが挙げられます。

Swift Playgroundsを利用して学ぶ

swiftの学習方法として一番おすすめなのは、Swift Playgroundsを利用して学習する方法です。

Swift Playgroundsはswiftを開発したApple社が提供しているswiftについて学べるあアプリで、iPadかmacOSを搭載しているパソコンで利用できます。

一般的にこういった学習ツールはプログラミングの要素がわかりやすくブロック化されていて、それを並び替えてプログラミングをしていくことが多いです。

しかし、Swift Playgroundsはswiftの言語をそのまま使って学んでいくため、swiftについて効率よく習得できます。

また、Swift Playgroundsはアプリをインストールするだけですぐにswiftの学習を行えるため、開発環境を整える手間が省けます。

さらに、最新版のSwift PlaygroundsではiPhone向けのアプリを制作してApp Storeで公開する機能も搭載しています。

そのため、Swift Playgroundsを利用すればswiftについてイチから学び、学んだ内容を活かしてアプリ開発を行って公開するという一連の流れが簡単に行えてしまうのです。

入門書を利用して学ぶ

自分で開発環境を整え、書店などで販売されている入門書を利用して学ぶという方法もあります。

swiftを使った開発現場と同様にXcodeというソフトをインストールし、入門書に記載されている内容に従って学習を進めていきます。

そのため、パソコンやプログラミング関する知識が一切ない人にとってはややハードルが高めになっています。

そのため、入門書を使ったswiftの学習はパソコンやプログラミングについてある程度知識を持っている人向きだと言えます。

学習サイトを利用して学ぶ

入門書ではなく、学習サイトを利用してswiftについて学ぶ方法もあります。

インターネット上でプログラミング言語の学習ができるウェブサイトがいくつかあり、その中にはswiftについて扱っているサイトもあります。

利用する学習サイトによってサイト内で完結する場合と、開発環境を自分で整えなければならな場合に分かれます。

また、入門レベルまでしか学習できないサイトもあれば、応用編まで学べるサイトまでさまざまなので、自分に合った学習サイトを見つける必要があります。

しかし、学習サイトを利用して学ぶ方法も自分のペースに合わせて進めていけるため、忙しい人でもswiftの学習に取り組みやすいです。

プログラミングスクールを利用して学ぶ

swiftについて詳しい人から教えてもらい学びたい場合は、プログラミングスクールを利用するのが一番です。

プログラミングスクールでは専門の講師の人がそれぞれの得意なプログラミング言語について教えており、swiftについて学べる授業を開講しているプログラミングスクールもあります。

わからないところがあれば何でも質問できるため、独学でゼロから学ぶより途中で挫折する可能性はかなり低くなります。

プログラミングスクールを利用するにはある程度お金が必要になってきますが、独学でswiftの学習に挑むのが不安な人や一度独学で挫折してしまったけど再挑戦したい人におすすめです。

swiftを学べるおすすめのプログラミング学習サイト2選

プログラミング学習できる学習サイトはさまざまあり、いざ利用してみようと思ってもどれを利用すればいいのかなと悩むことが多いです。

また、サイトによって取り扱ってる言語や学習の進め方などが異なるため、自分に合った学習サイトを見つけるのに一苦労することも少なくありません。

続いては、swiftについて学ぶのにおすすめな学習サイトを2つ紹介していきます。

ドットインストール

ドットインストールはプログラミング初心者向けの学習サイトです。

swift以外にもさまざまなプログラミング言語のレッスンが用意されていて、多くの人に利用されています。

しかし、ドットインストールを利用してプログラミング学習を行っていく場合、開発環境の構築が必須になってきます。

そのため、ある程度のパソコンやプログラミングに関する知識がない人にとってはややハードルが高いかもしれません。

また、初歩的な内容のレッスンに関しては、無料の会員登録をするだけで受けられますが、専門的な内容のレッスンに関してはプレミアム会員にならないとレッスンを受けられないため、注意が必要になってきます。

Paizaラーニング

Paizaラーニングは、ITやWEBに特化した転職・就職支援などを行うPaizaが運営するプログラミング学習サイトです。

一部の授業は無料で受けることができ、有料プランに入ることですべての授業を受けられるようになります。

swift以外にもC言語やC#、PHP、JavaScriptといったさまざまなプログラミング言語の講座が用意されていて、人気のあるプログラミング学習サイトの1つです。

Paizaラーニングでは1回3分程度の動画を視聴して、その後演習課題に挑戦していく形で学習を進めていきます。

また、プログラミングをブラウザ上で実行できるようになっているため、自分で実行環境を構築する必要がないのも嬉しいポイントです。

さらに、学んだ内容が身についているか試すための問題もたくさん準備されていて、自分の成長度合いを確認しやすくなっています。

初歩的な内容の授業に関しては基本的に無料で受けられるため、まずは無料で会員登録してswiftの初歩的なことを学び、さらにステップアップするときに有料プランに加入してより専門的なことを学んでいくのがおすすめの使い方です。

swiftでアプリケーション開発を行うために必要な物とは？

ここまでswiftの特徴や学習方法について解説してきましたが、実際に開発を行うとなると開発環境の構築が必要になってきます。

では、swiftを使ったアプリケーション開発の開発環境構築にはどういったものが必要のなのでしょうか。

swiftの開発環境を構築する場合は、パソコン以外にも次の3つが必要になってきます。

Apple ID

Apple IDは、Apple社のさまざまなサービスを利用する際に必要になってくるIDです。

次に解説するXcodeをインストールする際に必要になってきます。

普段からApple社の製品やサービスを利用していてIDを持っていれば大丈夫ですが、もしApple IDを持っていないのであればApple社の公式ページから簡単に作成できます。

Xcode

Xcodeは、Apple社が提供するswiftのための統合開発環境です。

Apple IDを持っていれば、誰でも無料でApp Storeからダウンロードできます。

XcodeはmacOS以外のWindowsやLinaxでも動作しますが、安定性を考えるとmacOS搭載のパソコンが無難です。

そのため、swiftを使ってアプリケーション開発を行う場合はMacBookやiMacが必要になってきます。

Developer ID

Developer IDとは、Apple Developer Programに登録した際に発行されるIDのことです。

開発したアプリケーションをApp Storeで配布する場合は必ずApple Developer Programに登録してDeveloper IDを取得する必要があります。

Apple Developer Programの登録には料金がかかりますが、登録することによって開発したアプリケーションをiPhoneやiPad、Apple Watchなどの実機でバグチェックなどのテストが行えるようになります。

Xcodeの開発環境内でテストするだけであればApple Developer Programに登録してDeveloper IDを発行する必要はありません。

swiftでApple社製品向けのアプリケーション開発を行っていこう！

この記事では、Appleが2014年に公開したプログアミング言語、swiftについて解説してきました。

swiftはややこしかったObjective-Cをより分かりやすくしより多くの人にアプリケーション開発をしてもらえるよう開発されたアプリケーションです。

非常にコードの読み書きがしやすく直観的にコーディングしやすいswiftは他のプログラミング言語よりも習得しやすくなっています。

新しいプログラミング言語で経験による優位性はまだないと言ってもいい状態なので、swiftを習得してアプリケーション開発を行っていってはどうでしょうか。

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